2009年6月3日、日本メディア向けインタビュー詳細

記者「最初に次世代MMORPGとして、いろいろな話がありましたが、
今回なぜナンバリングタイトルになったのか? そのあたりからお聞かせください」


田中 弘道 氏(以下 田中氏)
「4年くらいまえから企画をしていて、そのころから『XIV』として作ろうという話はあったんですね。
だけど、当時はもしかしたら、僕らよりさきに別に『XIV』が作られる可能性もありましたから。
そうしたら『XV』になっていたかもしれないですね。最初に『XI』を作ったときから、
『FF』シリーズでMMOをやるからにはサブタイトルに“オンライン”ってつけるよりは正統派としてやろうという、
シリーズとしてのルールを決めました。なので今回も本道のFFとしてナンバリングでやろうというのはありました。
作っている過程で、ナンバリングにふさわしくないデキにしかならなかった場合は、あきらめるという話もしていたんですが、 がんばって作ったので(笑)」




記者「このE3でなぜ発表したのでしょう?」


田中氏「いま大きな発表をするのが、東京ゲームショウかE3くらいしかないのかなと感じるんです。
『FFXI』もそうでしたが、とくに『FFXIV』は世界同時サービス開始なので、海外メディアが一堂に会するときというのが、
ふたつのイベントしかないですし。タイミング的に、そろそろ言っておきたかったというのもあります(笑)」




記者「グラフィックは『FFXIII』などと比べるといかがでしょう。同じエンジンですよね?」


田中氏「MMOなので、『FFXIII』と比べると表示数が全然違うと思うので、1体あたりの緻密さは『FFXIII』に分があるとは思います。
エンジンは『FFXIII』と同じクリスタルツールズですが、すでに現在それぞれがカスタマイズしている状態なので、
独自のものを使っていると考えてもらっていいと思います」




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記者「エオルゼアという新しい世界が舞台ですが、その世界観は? ヴァナ・ディールに近いのでしょうか?


河本 信昭 氏(以下 河本氏)
「エオルゼアというのは地方の名前で、ヴァナ・ディールというのは世界全体の名前でしたけど。
世界全体の名前としてはハイデリンという名前に設定しています。
世界観としては『FFXI』とは別の世界観になります。『FFXIII』のようなほかのオフラインのゲームではSFライクな雰囲気もありますが、
我々が目指しているのは王道ファンタジーと言う点では変わりませんが、
『FFXI』とは違った形のファンタジーを提供できるんじゃないかと思っています」




記者「小さな飛空船のようなものも出ていましたね」


河本氏「そうですね。そういう意味で、世界観は違ったものになります」




記者「フィールドの広さはどの程度になるのでしょうか」


田中氏「そこは追って発表します(笑)」




記者「『FFXI』の世界とは様変わりするわけですよね」


河本氏「大きく変わりますね。それだけは確かです。」




記者「たとえば海の中にまで入れたり、空を自由に飛べたりとか?」


田中氏「いろいろと考えていますが、これまたボツにすることがあるかもしれないので、
詳細は次回発表時までお待ちください」




記者「合成などの生産関係はいかがでしょう」


田中氏「そこもおいおいですね(笑)」




記者「ジョブ、種族はどうなっているのでしょう?」


田中氏「コンセプト的に『FFXI』のコミュニティを『FFXIV』にも取り込もうというところから、
アバターはプレイヤーの分身と考えて種族的な共通点は残そうと。
今回の世界観で(呼び名は)ガルカではないだろうと。だから、同じ種族のように見えても呼びかたは違うということです」




記者「タルタルやミスラに相当する種族も登場する?」


田中氏「はい。『FFXI』に登場した5種族は、それぞれ別の呼び名ですが、登場します。」




記者「種族の数は5種類?」


河本氏「それはまだ……。」



記者「公開されている映像のタルタルとおぼしきキャラの等身が高くなっているような気がします」


河本氏「この世界にあったものを追求しているだけですね。
この世界にいたときにタルタル風のキャラがどうなるのがいいのか? ということだと思います」


田中氏「ガルカとおぼしきキャラも……」


河本氏「いちばん合うのはアレかな〜と」


田中氏「種族ごとにプロポーションはだいぶ変わっていますね」




記者「『FFXI』のストーリーはスタンドアロン型の展開が独創的でした。『FFXIV』ではどういった新しい取り組みが?」


河本氏「スタンドアロン型はスクウェア・エニックスが得意とするところなので、
その部分に関しては強化される方向で進むと思います。かつ、一本筋ではなく、人によっていろいろな物語が提供されるという、
そこに関してはおもしろい仕掛けができるんじゃないかなと思っています」




記者「今回もカットシーンがあって?」


河本氏「『FFXI』よりもリッチな形で提供されますね。」





記者「会話のシーンはフルボイスで?」


河本氏「どう答えましょう?(笑)」


田中氏「とりあえず、お楽しみに、ということで(笑)」





記者「ストーリーに関する話だと、いろいろなキーワードが映像にも出てきますよね」


田中氏「うちのスタッフがテロップにいろいろと仕込んでいるかも知れません(笑)」





記者「クリスタルも共通テーマとして物語の中に?」


河本氏「『FFXI』とは当然違う形ですけど、当然取り上げられています。」





記者「音楽について、植松さんの起用とサラウンドサウンドの対応についてお聞かせください」


田中氏「もともと『FF』の音楽と言えば、植松さんのものだと思っていますから、最初に植松さんのところへ話をしに行ったんです。
忙しいからすべてはやってくれないだろうと思って、「どう?」と聞いたら、全部やってくれることになって(笑)」


記者「ということは全曲?」


田中氏「全曲やっていただいています」


田中氏「サラウンドに関しては5.1をベースに考えていますけど、
サラウンドフォーマットというのが、オンラインだと配信がきつい場合もあるので、容量が軽いものを模索しています。





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記者「ジョブに関して教えてください」


河本氏「ジョブに関しては、我々としても『FFXI』のジョブのコンセプトは持ち続けて、かつ拡大したいと思っています。


ただし、ジョブシステムはまったく異なるものになると考えていただいてけっこうです。
そのキーと考えているのが、武器です。武器をメインに戦いの仕方が変わる。
ただし、ジョブとは違った、ジョブシステムを拡大したものにしていきたいと思います」





記者「『FF』シリーズ特有のジョブはなくなるということでしょうか?」


河本氏「同じものにはならないということですね」


記者「上級職があるということでもない?」


河本氏「そうですね」


田中氏「あとQ&Aセッションで答えを用意していて、どなたからも質問がなかったんですが、今回は経験値レベル制ではないんですね」


記者「ほう。スキルアップ制のような?」


田中氏「『FFXI』とは別のシステムを準備しています」


記者「ジョブ、レベル含め、新しいシステムが?」


河本氏「そうですね」


記者「もう少し詳しく教えていただけませんか?」


河本氏「これまでのジョブのコンセプトを引き継ぐと言う点では、これまでと似たようなところはあります。
いろいろと切り替えて遊んで、かつそれを成長させたら、今度はこっちを育てたほうがいいことがあるよと。
そんな風にできればと考えています。かなり遠まわしないいかたですけど(笑)」


記者「ほかのMMOタイトルのようなスキル制ということでしょうか?


河本氏「完全なスキル制を導入するのか?ということも含めて、まったく新しい成長システムの形になると思います」





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記者「ジョブシステムが大きく変わるとのことでしたが、ゲームシステムについては?」


河本氏「ゲームシステムも『FFXI』とは違ったものを考えています。
どちらかというと、最近リアルタイム制が重視される傾向にあると思うのですが、
それをアクションと表すと全然違ったものになってしまうので、アクションではまったくないです。
ただし、もっと考えてもらうバトルにしないと長いあいだ楽しんでもらえない危惧があります。
だからそこに関してはちゃんと考えています。初心者の方にはそういったことをあまり考えなくてできるようにしたいですし、
やり込みたい人にも対応できるようにしたいと思います。
『FFXI』もアクションではないですけど、位置どりとかタイミングを考えるときもあったと思います。
そういう方向性のことを、難易度を上げないレベルで考えていければと。決してアクションではないです。






記者「ズバリ『XIV』のウリとなる要素は何だと考えていますか?」


河本氏「キーワードは成長とQ&Aセッションでお話ししましたが、
ウリは成長させる仕組みだと思っています。成長させるためにどうやって成長していこうと。

昔の『FFXI』のように敵を倒してレベルアップするだけというのは、初心者のかたにとっては辛いですよね。

できるだけ自然に、オンラインゲームをやったことがないユーザーさんがこちら側からいろいろなクエストを提供して、
それをこなしていってもらうことで成長するというものを考えています。

もちろん『FF』らしいカットシーンやイベント、ストーリーもあるんですが、
クエストを用意することで、それでほかの人と盛り上がってもらえる。

そして成長をみんなと楽しんでもらえるものを提供したいと思っています。





記者「『XI』で最近導入されたフィールドオブヴァラーのようなイメージで?」


河本氏「イメージとしては間違っていないと思います。それをもっと広い範囲で入れていって、
「今日はこれができる」、「明日はあれができる」というようにして、
「明日は何ができるんだろう」って楽しめるシステムにしたいと思います。





記者「ひとりでも、多人数でも、短時間でも、長時間でも、ということですが、ソロプレイに関しては今回意識されているのでしょうか?」


河本氏「そうですね。意識していることは間違いありません。
ただ、ソロで遊べるように作ってしまえばいいかというとそうではないので、
いちばんは先ほど話した成長のなかで、自然と人と出会える、人と触れ合えるようにして、出会えなかったらソロでいいじゃん、
と思えるもの。ユーザーの皆さん対するおもてなしの心ですね。
「今日何したらいいんだろ?」と思わなくてもいいようにしたいと思います。





田中氏「あとはパーティプレイで、みんなが攻撃して、みんなが回復するというのは変なので、きちんと役割分担に関しても意識しています」


記者「パーティプレイがやはり楽しいですしね。」


田中氏「それがMMOの醍醐味だと思います」


河本「ライトユーザーに楽しんでもらいたいというのもありますし、そこで今日はここまででいいやと思う人もいれば、
もっとやりたいと思う人もいます。そういうニーズに応えられる形にしたいとは思っています。





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記者「トレーラーでは飛行物体がありましたが?」


河本氏「そのあたりの細かい設定に関してはまだお話しできないので……
映像を観ていただいて、ああいう舞台、要素もありますよ、とまでしか言えないので、何回も観ていただければと思います」



田中氏「デザイナーがアートワークを考えているなかで、ハイファンタジーを目指そうと。中世ではない感じになると思います」





記者「映像のなかに水性生物のような巨大なものが出たんですが? リヴァイアサンかなと」


河本氏「(笑)。重要な存在ではあるんですが、いまはまだお答えできないですね。」





記者「魔道士がバリアを張るシーンもありましたよね」


河本「カットシーンとしての演出もあるんですが、
バトルの象徴的なものをカットシーンとして取り込まれていたりとか。そういう形のムービーですね」





記者「最後にチョコボも出てきました」


河本氏「SCEAさんの発表会ではチョコボが登場したとき、予想以上に沸きましたね。
「本当に『FF』なんだ」って、あれでわかってくれたのかなと。
そういう存在だからこそ、『FFXI』とは違うチョコボとしては出せないなというのがあるので、我々としても悩んでいるところです。」





記者「複数対複数の戦闘もあるというお話でしたが、どういった内容になるのでしょう?」


河本氏「さすがに複数で1体の敵を倒すのもそろそろどうかと。
そういう意味で大規模戦闘も考えてはいるんですけども、基本的な敵自体をどう倒すか、パーティ組んでどう立ち回るか。
そういったことをふだんから考えていけるものにしたいなと思っています。」



記者「敵が連携攻撃を仕掛けることも?」


河本氏「いまはご想像におまかせします」


記者「(笑)。戦闘システムに関してヒントだけでもいただけないでしょうか。」


田中氏「ちゃんと言えるような準備をただいましておりますので、もう少々お待ちください。
中途半端な状態で言ってしまうと、あとで「変わりました」となりかねませんので。」


記者「まだ完全には決まっていないということでしょうか」


田中氏「はい。実際に戦闘システムを組み込んでも、大きくバランスを崩すようならボツにしてしまいますからね」





記者「協力以外のプレイヤーどうしの関わりはありますでしょうか? たとえばPK的なものを組み込むことはありますか」


河本氏「PKとまではいきませんが、PvP(人対人)の要素は何かしら考えていかなとな、とは思っています。
また、協力というとパーティーが思い浮かびますが、それだけが協力じゃないよねと考えています。
そこで新しい協力の形を模索しているところです。


田中氏「PKとKSに関しては、『FFXI』と同じスタンスで臨みます」





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記者「アバター以外に『FFXI』との関連性はない?」


田中氏「基本的にはないと思っていただいていいと思います。
ただ、いま『FFXI』をプレイしていただいている方たちが、
将来『FFXIV』に移るときに友だちと離れたくないということもあると思うので、
名前をうまく引き継げるようにすることは検討しています。


河本氏「我々としても、いまあるコミュニティを分けるのではなくて、
コミュニティを引き継ぐ、ということをいちばん核に考えています。
データを引き継ぐことはまったく考えていないんですけど、できるだけ自然に両方を行き来できることを考えています。」


田中氏「たとえば『FFXIV』を遊んでいる友だちから『FFXI』を遊んでいる友だちを呼んだりとか。逆もありですし」


記者「引き継ぎに関してはリンクシェルやフレンドリストなどを?」


河本氏「そういったものに関してはできる限りサポートしていこうといま考えているところです」





記者「正式サービスのときの課金サービスは?」


田中氏「『FFXI』は月額課金のシステムですけど、今回はプレイオンラインを使わない形で、
スクウェア・エニックスIDを使ったシステムをベースに考えています。
スクウェア・エニックスIDのシステムだと30日ごとの課金ですね。
こういったアニバーサリー課金がいまは主流ですので、今回はそういった形を考えています」





記者「アイテム課金などは?」


田中氏「あまり考えていませんね」


河本「ユーザーさんが納得できるものができるのであれば、というところですが、基本的には考えていません」





記者「PC版の対応OSなどは?」


田中氏「ベータテストのときにどのOSが主流になっているかなどを見極めていきたいと思います」


記者「平均的なゲーム用PCであれば遊べる?」


田中氏「今回は『FFXI』よりかなりスペックが高めになるかもしれません。
『FFXI』のときも、MMOなので5年後を見据えて考えていました。
今回も5年後に標準となるようなスペックのものを最高レベルに設定しようかなと思っています」





記者「サーバーのキャパシティについては?」


田中氏「基本設計は『FFXI』をベースに考えているので、
一ワールドの最大度右折数の目標をだいたい5000〜6000名をベースに想定しています。
あとはワールドとサーバーの数をユーザー数に応じて増やしていくと形になると思います」


記者「ワールド数は最初どれくらいに?」


田中氏「そればっかりは(笑)。わからないですね。でも、『FFXI』を超えたいというのはあるので……。
なんとかそれを目指したいなと思っています」




記者「では30ワールドから?」


田中氏「(笑)。『FFXI』も最初は16ワールドくらいからでしたから。
でも『FFXI』の場合、日本のプレイステーション2から始まって、
PC、北米、欧州、Xbox 360と段階を踏んできたので、それを考えると今回はそれを同時にやろうとしているので、
それなりにスタートダッシュで増える見込みはありますね」


記者「家庭用ゲーム機もいまではネットワークは当たり前という状況を考えると、爆発的な数になりそうですよね」


田中氏「そうなるといいですよね(笑)。だから、『FFXI』とは環境が違うので」





記者「ネットワークということを考えると、Xbox 360というハードもありますが、検討中とのことでした」


田中氏「話し合いはずっと継続しています。
もともと4年まえのE3で『FFXI』を発表したときから話し合っているんですが、
なかなかお互いの妥協点というのが……難しいところがあるので、これからも話し合いたいなと」





記者「ベンチマークソフトなどは出される予定でしょうか?」


河本氏「ぜひ出したいね、という話はしています。だけど、まだまだ検討している段階です





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記者「『FFXI』のユーザーさんに対する影響はどのように考えていますか?」


田中氏「当然『FFXI』と『FFXIV』を両方やるというのは時間的に厳しくなってくると思うんです。
ただ、『FFXIV』は時間的に短くても遊べるようなシステムを考えているので、
平行してやるのはそれほど苦ではないかもしれないですけど。
7年経って、技術的にも古くなって拡張するのが厳しくなってきていますから、
どこかの時点で『FFXIV』に自然にスライドしていかなきゃいけない状況にはなると思います」


記者「開発者として『FFXI』にとどまってほしいという思いはありますか?」


田中氏「それはユーザーさんの選択だと思います。
『FFXI』を続けたいかたはぜひ続けていただきたいですし、
『FFXIV』に興味を持った方はこちらをやっていただきたいですし。
もちろん両方やっていただきたいという気持ちもあります」


記者「新作だからといって『FFXIV』だけを、ということではないんですね」


田中氏「そうですね。むしろ『FFXI』に乗り遅れて、どうだろうなと思っていたお客さんたちが
『FFXIV』からやってみようと思っていただけるとうれしいですね」



河本氏「ハードディスクがなかったために『FFXI』を最初からやれていなかったような人たちが、
オンラインゲーム、MMOってこんなにおもしろいんだっていうことを、
とくに『FF』シリーズのファンの人たちに届けたいという思いもありますね」





記者「『FFXI』は今後1年、バージョンアップの予定があるとのことでしたが、
場合によってはそれ以降終わってしまうこともあるのでしょうか?」


田中氏「それはユーザーさん次第です。僕たちとしてはずっと続けていきたいと思っていますから。
すでに『FFXI』と『FFXIV』で開発チームを分けて数年経っていて、独自に動いている状態です。
『FFXI』チームもまだまだ独自にやりたいことはいっぱいあるみたいです」


記者「『FFXI』ユーザーも安心ということですね」


田中「まだまだ今後のバージョンアップの企画書が僕のところにたくさん来ていますから、楽しみにしていてください」





記者「『FFXI』以外のシリーズとの関連性は?」


河本「『FFXI』でもやっていたように関連性がある部分もあると思います。実際いまも考えていることはあります。
< そういったことはあえて言わないで、バージョンアップなどで
「ああ、こうきたか」と思ってもらうのが、醍醐味だと思うので(笑)」





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記者「本作に対する意気込みをお願いします」


田中氏「構想期間はそれこそ4〜5年になりますが、ようやく満を持してのお披露目となりました。
MMORPGって正式にスタートしてからが始まりだと思っています。
またこれから5年なり10年なり、プレイヤーの皆さんと新しい世界を作っていければと思っています」


河本氏「コンセプトとしては成長やストーリーの充実などがあるんですが、
それ以上に新しい"場"を作りたいという思いがあります。
みんなが集まれる場を作るというのは本当に大変な仕事ですが、
5年以上も楽しむ場となるわけですからね。
また、そこにどんな遊びを盛り込めるかというところに意気込みを感じて制作しています」





記者「リリースには2010年サービス開始予定とありますが、これは正式サービススタートということでしょうか」


田中氏「リリースしている2010年というのは、正式サービスインのタイミングです。
もちろんそれにさきがけてベータテストを行います。
どれくらいのテスト期間にするかは未定ですが、
最近のMMORPGのベータテスト事情を見ると9ヶ月くらいテスト期間があるようですね」





記者「今年中にベータが開始されそうな勢いですね(笑)」


田中氏「未定です(笑)」





記者「おふた方の『FF』シリーズを作るにあたってのキーワードを教えてください」


田中氏『FFXI』を作ったときは、『FFI』を作ったときに容量の関係でできなかったことや
技術的に難しかったことを再定義しようと作り始めたんです。

それと同じことを『FFXIV』でもう一度しようということです。

新しいハードや技術で『FF』を作るとどうなるのか? 
1作ごとにテイストが違うというのがシリーズの特徴です。
でも根底にあるのはクリスタルだったり魔法の定義、
たとえばケアルはケアルであり続けるというね。

そういう世界観にいろいろなシステムやストーリーが載るだけで、『FF』であるということは守っていきたいですね。

つねに『FFI』の延長線上にあるとも言えますね」





河本氏「田中の再定義というのがまさにそのとおりで、成長というキーワードを出しましたが、
『FF』シリーズとして再定義したときに考えたのが成長だったんです。

成長して新しい物語の扉を開いていくのが『FF』だと僕は思っていますから。

かつ、その成長システムを毎回変えなければならないというのも、ひとつの命題ですね(笑)」





記者「最後に期待半分不安半分に本作を捉えているだろう『FFXI』プレイヤーにメッセージをお願いします」





田中氏『FFXI』を7年間も続けられるとは思っていなかったんですが、
プレイヤーの皆さんに非常にいいゲームに育てていただきました。

そんなゲームだけに、これからも開発を続けて行きたいですね。

『FFXIV』は『XI』とまた違ったベクトルで作っていますので、新たな楽しさを提供できると思います。

ぜひとも楽しみにお待ちください」


河本氏『FFXI』って『FFXIV』の最大の友だちであって、最大のライバルだと思っています。

でも友だちになるかライバルになるかは、僕らの決めることじゃなくてプレイヤーに決めてもらうことだとでしょうね。

だから僕らとしては両方とも見てくださいと言いたいです。

僕らは友だちになれると思って作っていますし、そう言い続けます。

どうしたら友だちになれるのか、切磋琢磨してお互いがよりよきものになれるのか
プレイヤーの皆さんといっしょに考えていきたいですね。










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